「碧さん……このメール、ざっと半年くらい前のメールなんですが――」
 なんでこんなに早く表示できるのかなぁ……。
「私、静からのメールは裏がありそうなものだけ『とりあえずフォルダ』に放り込むことにしているの」
 えええっ!?
「基本あれこれ画策しているような人間よ? センサーに触れたら『とりあえずフォルダ』行き確定」
 見せられたメールのどこにセンサーが触れたのだろう。
 俺は改めてそのメールに目を通す。
 宛先は俺と碧のみ。
 そこには蒼樹の名前や秋斗くんの名前は記されていない。