俺は、唯のこんな自信を羨ましいと思う。
 どうしたら翠葉が自分たちに話してくれると思えるのか……。
 少し前までなら、広い世界へ出たばかりの翠葉はなんでも俺に話してくれた。
 でも、今は話してくれることとそうでないものが混在していると思う。
 そのことに翠葉の成長を喜び、少し複雑な感情を抱える俺にはわかりかねる。
 いつか唯に、その自信の根拠を訊いてみたい。