光のもとでⅠ

「えっ、ふたりともそっちっ!? いや、俺は純粋にハーブの香りをだねっ!?」
 白々しい視線を向けると、唯の隣で翠葉と父さんが楽しそうに笑っていた。
 そんな光景を見て、いいな、と思う。
 どこにでもある家族の団らんみたいでなんだか嬉しかった。
 特別な何かはなくてもいい。
 ただ、こうしてみんなで心穏やかな時間を過ごせることを幸せだと思う。
 何より、翠葉が笑ってる。
 そんなことに俺はほっとする。
 痛がって泣いているわけでも、こちらを気遣って何を言えないわけでもない。
 今話している会話を楽しみ、みんなでつつく鍋を美味しいといって食べる姿にほっとする。