光のもとでⅠ

 奈落の一部に普段は見ない顔を見つける。
 二学年下の飛翔だった。
 翠葉ちゃんが若干フリーズ気味なのは慣れていないからなのか、瞬時に苦手と判断されたのか、どっちかな。
 少し離れた場所にいる司に視線を移せば、すでに司はその状況を察知していた。
 司が動くな。それに、翠葉ちゃんの周りにいつものメンバーがいるなら問題ないだろう。
 そんな確認を目視で済ませ、放送委員に渡されたプリントに目を通す。
 しばらくして司の歌が始まると、俺は自然と翠葉ちゃんを探していた。