光のもとでⅠ

 実験の結果、佐野に対する拒絶反応はクリア。
 最後、皆で手をつなぐ場では佐野が翠の右側につくことになった。
 一連の出来事を奈落で見ていた人間が翠に近づくことはないだろう。
 だから、今さらほかを牽制する必要はなかった。
 それと俺だけではない、と佐野の反応を見てほっとした。
 翠が手を重ねようとした瞬間に手を引いた佐野。
 プレッシャーには慣れている人間がその手を引いた。
 なんでもないことのようにその場を仕切ってはいたが、その行動にすごくほっとしていた。
 相手が友人だろうと、相手に拒絶されるのは怖いと思う。
 そんな感情を認めていい気がして、ほっとした……。