光のもとでⅠ

 それはつまり――。
 翠が、「エスコートを代わってほしい」旨を佐野に伝えていたということか?
 この分だと高崎にも声をかけたのだろう。
 それでふたりに断られたら――。
 ほかに翠が声をかけられる人間は限られている。
 生徒会男子はみんな歌を歌う都合上頼むことはできない。
「ふーん……風間に頼んだことってこれか」
 翠が肯定の反応を見せた。
「翠は俺に隠しごとはできない星のもとに生まれたんだな」
 謎がひとつ解けて清々した。
 もう訊き出すのはやめると言った直後だっただけに、愉快でたまらない。
 佐野にちょっとした感謝を覚え、口端が上がるのは止められそうになかった。