光のもとでⅠ

「海斗っ」
 きっと奈落のどこかにいる。
「な、なんでしょう……?」
 声のした方に向かって命令する。
「上のベスト脱げ」
「えっ?」
「早くしろ」
「ハイ」
 海斗のものなら許せる気がした。
 それと、万が一男性恐怖症の気だったとしても、海斗のものなら平気だと思えた。
 投げられたそれを無造作に翠の頭にかける。
 視界を遮れればそれで良かった。