始めからラストまで白いドレスのままだから、どこにいても茜先輩はすぐに見つけられる。
 普段と何も変わらないように見えるが、明らかに違うと感じるのは何か……。
 会長が近くにいたからその隣へと並んだ。
「茜先輩とは?」
「一言も話してないし視線も合わないね」
「そうですか……。で、さっきの写真なんですが――」
「わかってるよ。表には出すな、でしょ? そのくらいは心得てる。あ、安心して? ちゃーんと司にはあげるから!」
 そう言うと、また跳ねるようにして違う場所へと移った。