「さすが司様ですね。今、この学園には会長直系の方がたくさんいらっしゃいます。今日、会長がここにいることも一部にリークされていまして、そこまでは想定内だったのですが……」
「ほかに何が?」
 長身の人間をじっと見ると、軽く息を吐き出し姿勢を正した。
「メインコンピューターが攻撃されています。今、本社の人間も駆り出して対応に当たっていますが、唯レベルの人間は秋斗様とふたりですからね。もうしばらくはかかりますが、唯が楽しんでいるようでしたからそう長くはかからないでしょう」
 やっぱり……。
 でも、説明が足りない。
「どの時点で気づいたんですか?」
「そこは信頼していただけると嬉しいのですが……」
 ならば、最初から信用に足る情報のみを口にしろ。