翠は一拍置いてから、
「……うん。ツカサ、ウィザードって何、かな……。私、ツカサに言ったことがある?」
「っ……記憶がっ――」
何か少しでも思い出せたものがあるのかっ!?
「ごめんっ、ちゃんと思い出せてるわけじゃないの。……ただ、何か引っかかっただけで……」
翠は申し訳なさそうに俯いた。
記憶が戻ったら運が良かった――とそのくらいに思ってろ。
深く息を吸いながら自分に言い聞かせ落ち着きを取り戻す。
「……深く考えるな。生徒会総会のとき、第三通路で翠にそう言われたことがある。それだけだ」
手短に答え昇降機に乗ると合図があり、昇降機はすぐに上昇を始めた。
「……うん。ツカサ、ウィザードって何、かな……。私、ツカサに言ったことがある?」
「っ……記憶がっ――」
何か少しでも思い出せたものがあるのかっ!?
「ごめんっ、ちゃんと思い出せてるわけじゃないの。……ただ、何か引っかかっただけで……」
翠は申し訳なさそうに俯いた。
記憶が戻ったら運が良かった――とそのくらいに思ってろ。
深く息を吸いながら自分に言い聞かせ落ち着きを取り戻す。
「……深く考えるな。生徒会総会のとき、第三通路で翠にそう言われたことがある。それだけだ」
手短に答え昇降機に乗ると合図があり、昇降機はすぐに上昇を始めた。


