さりげなく翠の腕に自分の腕を絡め、バングルを人目につかないようにする。
そこで、ケープがどんな役割を果たしているのかを知った。
「翠は答えなくていい。そのまま飲んでろ」
嵐もまだ衣装を着替えていない都合上、上に羽織らせるものを持っていない。
ボレロを着てはいるものの、そのボレロの表面積ではバングルを隠すのは無理だった。
それなら別の方法を、と咄嗟に動いたのだろう。
これも気が動転しているなりに機転は利くんだな。
「少し落ち着け。ケープは茜先輩が羽織ってる。先輩はあと一分もせずに戻ってくる」
言い終わると同時、第四通路からヒール独特の靴音が聞こえてきた。
あたりの人間が一斉に振り返ると、ステージに立っていたときとなんら変わらない茜先輩が立っていた。
そこで、ケープがどんな役割を果たしているのかを知った。
「翠は答えなくていい。そのまま飲んでろ」
嵐もまだ衣装を着替えていない都合上、上に羽織らせるものを持っていない。
ボレロを着てはいるものの、そのボレロの表面積ではバングルを隠すのは無理だった。
それなら別の方法を、と咄嗟に動いたのだろう。
これも気が動転しているなりに機転は利くんだな。
「少し落ち着け。ケープは茜先輩が羽織ってる。先輩はあと一分もせずに戻ってくる」
言い終わると同時、第四通路からヒール独特の靴音が聞こえてきた。
あたりの人間が一斉に振り返ると、ステージに立っていたときとなんら変わらない茜先輩が立っていた。


