「手、ずいぶん冷えてるけど――何を話した?」
「……それは内緒」
小さな声だけれど、はっきりとした口調。
「だって、茜先輩と私の秘密だもの」
「そんな言い方をされたら俺が知りたがるとは思わないのか?」
「思わないよ。だって、ツカサは人のことを根掘り葉掘り訊こうとはしないでしょう?」
ずいぶんと信用されてるんだな、なんて思うものの、やっぱり俺には甘さというものが足りないようだ。
「どうかな。俺、人の弱みを握るのは案外好きなほうだと思うけど」
気づけばこんな切り返しをするくらいには。
「……それは内緒」
小さな声だけれど、はっきりとした口調。
「だって、茜先輩と私の秘密だもの」
「そんな言い方をされたら俺が知りたがるとは思わないのか?」
「思わないよ。だって、ツカサは人のことを根掘り葉掘り訊こうとはしないでしょう?」
ずいぶんと信用されてるんだな、なんて思うものの、やっぱり俺には甘さというものが足りないようだ。
「どうかな。俺、人の弱みを握るのは案外好きなほうだと思うけど」
気づけばこんな切り返しをするくらいには。


