『イベント班はすぐにクレープ屋とホットドック屋の開店準備してー。場所はテラス。クレープ屋は図書棟から。ホットドック屋は一、二年棟から時計回りにスタートさせる移動形態。食材がそこに届くように調理部に通達してあるから、くれぐれも調理部に遅れをとならないようにー! 準備が整い次第、持ち場責任者は連絡ください』
「やっべ、俺ホットドック屋だ。とっととコレを届けてこないと――」
 俺はまだ生徒の大半が知らされていないVIPゲストの控える第二音楽室へとレモンティーを持って走った。