光のもとでⅠ

 翠葉のクラスを出ると司のクラスのラテアートへ行き、コーヒーを飲んだあとに写真部の展示を見にいった。
「唯、俺は桃華のところに戻るけど、おまえはどうする?」
「そんなそんな、おふたりのお邪魔なんてしませんよ。馬に蹴られて死にたくないしっ!」
 イヒヒ、と笑っては後ろ向きに歩き始める。
「碧さんたちもそろそろ来てるだろうから、そっちと合流するから気にしないで」
 そう言うと携帯を取り出し、手を上げて俺とは別方向へ向かって歩きだした。
 片手に携帯、もう片方の手はフードつきジャケットのポケットの中。
 少し猫背気味の姿勢で歩く唯を振り返る人間は少なくない。
 そんな唯を見て思う。
 唯はこの先誰かを好きになることがあるのだろうか……。