光のもとでⅠ

「白い壁に黒じゃ目立つよね。ほかがカラフルなだけに余計浮いて見えるよ」
 きっとそれが目的だったのだろう。
 ほかと違うと意識させたもの勝ち。
 階段を上がるとすぐそこが翠葉たちの教室。
「白と黒でここまで差をつけるとはねぇ」
 唯の言葉に同感だった。
 下の階で見たポスターの背景白バージョンがずらっと横に一面並んでいる。
 そして、写っているものはケーキのみ。
 印字してあるのは「1-B Classical Cafe」の文字だけ。
 ほかの情報は一切載せていない代わりにチラシがそれを補っていた。
 順番待ちの列は長くはなく、俺たちの前に三人並んでいる程度。