「もう十一月になっちゃうのね」
「あぁ……。明日からは十一月だ」
 しゃがめば吐き気は治まった。
 けれど、目の前に浮かぶ蝋燭の光は眠気を誘う。
「あのね、少しだけでいいから……。だから、肩、貸して?」
 そう言ったが最後、私は落ちるように眠りに攫われた。