光のもとでⅠ

「……って、俺がそう言って翠を避けたらどうする?」
 ……すごく嫌なたとえ話だと思った。
 真顔で言うから一瞬本気にしそうになって、これ以上赤くなりようがない顔は汗をかき始めるんじゃないかと思った。
「意地悪……。そんなこと思ってないなくせに」
 自分で言っていて、胸に小さな槍をチクチクと刺している気がした。
「……思っているかもしれないだろ?」
 真面目な顔をして言うから性質が悪い。
「ツカサの意地悪っっっ」
「俺を避ける翠が悪い」
 ピシャリと言い返されたあと、
「ほら、手……」
 右手を差し出されて私は悩んだ。