光のもとでⅠ

 私は桃華さんの影に隠れ、身を縮めていた。
 そして、はたと思う。
 こういうのも避けているうちに入るのだろうか……。
「姫のエスコートは王子でしょ?」
 桃華さんは、私の手を掴みツカサに差し出した。
 咄嗟に私は手を引っ込める。
「……っていうか、それアリスっぽいけど?」
「そうね。あんたも吸血鬼だし。……間違っても翠葉の血とか吸わないようにね?」
 桃華さんはくすりと笑い、ひとり校庭へ向かってカツカツと歩きだしてしまった。
 あとから出てきたはずの先輩たちも、図書棟脇の階段から一階へ下りたあとだった。