光のもとでⅠ

 あとひとり――すぐにでも見たくて、でも、見るのが怖くて見れない人がいる。
 それはツカサ。
 じっくり見てしまったら間違いなく赤面してしまう。
 だから、見ないように見ないように、と思っていたのに、結局は目に入ってしまうのだ。
 黒いマントを羽織ったその姿が――。
 ツカサは吸血鬼の格好をさせられていた。
 間違いなく、自分で選んだわけではなく、誰かに衣装を押し付けられてその格好になったのだと思う。
 生徒会メンバーの衣装はほとんど嵐子先輩が用意してくれたので、きっと押し付けたのは嵐子先輩だろう。