光のもとでⅠ

「一緒だった男子が置いていった。海斗が言ってたわ。翠葉が起きたとき、絶対に気にすると思うからって」
 メモ用紙には、右上がりでも左上がりでもないお行儀のいい字が並んでいた。
 特別きれいな字というわけではないけれど、丁寧に書かれた文字に思えた。
 メールアドレスの英字だけが少し斜めになっていて、ところどころに筆記体の名残が見える。
 すぐに連絡を入れたいとは思ったけど、私が今持っている携帯はツカサのものだから、自分の携帯が手に戻ってきたら連絡をしようと思った。
 あ――今、何時っ!?
 腕時計を見ると二時を回っていた。
「戻れるの?」
「はい、大丈夫です」
「じゃ、クラスまで送るわ」