光のもとでⅠ

 湊先生はカーテンを出て行き、私もゆっくりと身体を起こしてベッドから下りた。
 椅子に座ると、用意されていたお水で滋養強壮剤を飲む。
「三十分もしたら効いてくるわ。で? 何があったの?」
「記憶が……」
「……何か思い出した?」
 コクリと頷く。
 思い出したことを話すと、湊先生は一息ついた。
「思い出せるのかもしれないわね。少しずつだけど、いつかは全部思いだせるのかもしれないわね。思い出せない人間っていうのは、本当に何ひとつ思い出せないのよ」
「本当に……? 私、思い出せる……?」
「急に全部、というわけにはいかないでしょうけど、それでも可能性はゼロじゃない」
 お水と一緒に出されたお茶を飲み終わると、一枚のメモ用紙を渡された。