「御園生、大丈夫……?」
「あ、大丈夫っ。普段の生活に支障が出るようなものではないし、病気とかそういうのでもないの」
「そっか……。だとしたらさ、もしかして、俺がそのときに付き合ってほしいって言ったのも……忘れて、るのかな……?」
 びっくりして鎌田くんの顔を見ると、中学のときよりも背が伸びていることに気づく。
 私よりもほんの少し高かっただけの鎌田くんは、顔を少し上に向けなくてはいけないくらいに高くなっていた。
 そういえば、さっきツカサと並んだとき、同じくらいだった……。
 背は伸び、声は低くなっていたけれど、クルンとした癖毛と笑顔はわからなかった。