無秩序に話しだした私を止めたのは唯兄だった。
「リィ、今日使ったタイムテーブル出そうか?」
 ライブステージに使われたタイムテーブルを見ながら話すと、物事が前後することなく話すことができた。
 泣きながら話したら、話し終わる頃には声がガラガラだった。
 それでも、心なしか気持ちがすっきりとした気がする。
「今日はここまで。まだ明日もあるしね?」
 唯兄に仕切られてお開きになったのが十時五分前のこと。
「あのね、これだけ訊いてもいい?」
「何?」
「蒼兄も唯兄も、好きな人に好きな人がいたらどうする? その人の恋愛を応援する? それとも、自分を応援する?」