「これ、秋斗先生に渡して?」
「……お手紙、ですか?」
「んー……手紙とも言えないようなものだけど」
 茜先輩は苦笑する。
 そして、ペコリと腰を折った。
「ごめんね」
 それが謝罪を意味する言葉だということはわかっても、何を謝られているのかは見当がつかない。
「最近、秋斗先生から連絡あった?」
「……ないと思いますけど?」
「そうだよね」
 茜先輩は申し訳なさそうな顔をした。
「それね、私が原因なの」
「え?」