「それは……」
「人は好奇心の塊だよ?」
 確かに、と思う。
 私の周りには、「言いたくないなら言わなくていいよ」と言ってくれる人が多すぎた。
 もっとも、この学校に来てからのことだけれど。
「そんなに言いづらいこと?」
 頷くと、
「わかった。じゃ、秘密は厳守って約束する」
 風間先輩に小指を出され、
「……指きり、ですか?」
 今度は風間先輩が頷いた。
 私は自分の小指を出された小指に絡める。
「絶対に……絶対に、秘密ですよ?」
「うん。絶対に絶対に秘密」