「さ、涙拭いてステージに上がろう?」
茜先輩が笑えばその場の空気がガラリと変わる。
私とツカサ、茜先輩の三人が昇降機に揃うと、「上がります」という声がして、昇降機が上昇を始めた。
茜先輩はピアノ伴奏でステージに上がるのだ。
ステージに上がると、
「大丈夫か?」
ツカサに顔を覗き込まれる。
気管に入ってしまったものは出すことができた。
でも、今訊かれているこれはそのことを指していない気がする。
「……大丈夫じゃないけど、大丈夫なふりをさせてほしい」
「……なら、笑え。俺の歌い出しの歌詞は知ってるよな? 泣いていた人間が笑ってないと困る」
次の歌は絢香さんとコブクロの「あなたと」。
茜先輩が笑えばその場の空気がガラリと変わる。
私とツカサ、茜先輩の三人が昇降機に揃うと、「上がります」という声がして、昇降機が上昇を始めた。
茜先輩はピアノ伴奏でステージに上がるのだ。
ステージに上がると、
「大丈夫か?」
ツカサに顔を覗き込まれる。
気管に入ってしまったものは出すことができた。
でも、今訊かれているこれはそのことを指していない気がする。
「……大丈夫じゃないけど、大丈夫なふりをさせてほしい」
「……なら、笑え。俺の歌い出しの歌詞は知ってるよな? 泣いていた人間が笑ってないと困る」
次の歌は絢香さんとコブクロの「あなたと」。


