光のもとでⅠ

「あとで編修されたものがDVDで見れる」
「そうじゃなくて……今、この瞬間に鳴ってる音。振動とセットのがいい」
 図書棟まで戻ったら間違いなく振動からは切り離される。
 会場で聞きたいとか、モニターを見ながら聞きたいとか、そこまでのわがままは言わない。
 ここでいいから――。
「……わがまま」
「うん……」
「開き直るな……」
 無言でそのまま歩いていたけれど、ツカサがわざとらしく大きなため息をつき、歩くのをやめた。
 そして、リモコンを操作すると誰かに通信を入れたようだ。
「唯さん」
 え、唯兄っ?