光のもとでⅠ

「はい、できあがりっ!」
 嵐子先輩にお礼を言って立ち上がると、まっちゃんと呼ばれていた先輩が「まだよ」と言う。
 ナイロンケープを外され、代わりに少しくすんだ薄いグリーンのケープを肩からふわりとかけられた。
 胸元の紐を結ばれると、手首にブレスレット、足首にはアンクレットをつけられる。
 手首はつや消しをされた幅五ミリほどのシルバーのバングル。アンクレットは二連のチェーンでその片方には天然石が等間隔に配置されていた。
 どちらもシンプルだけれど、衣装ととても相性の良いデザイン。
 そして、嵐子先輩たちが言うように、ツカサからもらったとんぼ玉はその衣装の雰囲気から浮くこともなく、私の胸もとにちょこんとぶら下がっていた。
 髪の毛は左サイドに大きめコサージュがつけられ、最後に「足もとにはこれね」と、室内用ブーツを差し出された。