案内所には忘れ物のほか迷子になった人も来るため、何か新しいものや人が来るたび対応に追われることになる。
 午後のライブステージは彼らなしにはものごとが進まない。
 出演者のステージ誘導がすべて彼らによって行われるからだ。
 いつもより人口密度高めなテラスを海斗くんとふたり、図書棟に向けて歩いていた。
「さっきの補足なんだけど」
 隣を歩く海斗くんを見上げると、
「たとえば、あそこの屋台」
 指差されたのは特教棟二階入り口。
 そこではサッカー部が焼きそばを作って売っていた。
「あぁいう場所で直接買う分にはかまわないんだ」
「え? そうなの?」