海斗くんは腕に少し力をこめた。
「……海斗くん、ありがとう。ありがとうね?」
中途半端に彷徨っていた腕を海斗くんの背に回す。
少し戸惑ったけど、でも、ここに留まってほしくて力をこめた。
遠くに行かないでね……。
「大丈夫だよ。……私は大丈夫だから、そんなつらそうな顔しないでね」
海斗くんの背に回した手でポンポン、と二回叩く。
蒼兄の「大丈夫」のおまじない。
「くっそ……普段弱っちく見えるくせに、こんなときは強いのな? ちょっとずりぃ……」
海斗くんの声が鼻声になった。
もしかしたら泣いているのかもしれない。
海斗くん聞いて……?
「海斗くんたちが教えてくれたんだよ」
「え?」
「踏み出す勇気、信じる勇気、支えあえる関係」
私ひとりではどうにもできなかったこと。
「……海斗くん、ありがとう。ありがとうね?」
中途半端に彷徨っていた腕を海斗くんの背に回す。
少し戸惑ったけど、でも、ここに留まってほしくて力をこめた。
遠くに行かないでね……。
「大丈夫だよ。……私は大丈夫だから、そんなつらそうな顔しないでね」
海斗くんの背に回した手でポンポン、と二回叩く。
蒼兄の「大丈夫」のおまじない。
「くっそ……普段弱っちく見えるくせに、こんなときは強いのな? ちょっとずりぃ……」
海斗くんの声が鼻声になった。
もしかしたら泣いているのかもしれない。
海斗くん聞いて……?
「海斗くんたちが教えてくれたんだよ」
「え?」
「踏み出す勇気、信じる勇気、支えあえる関係」
私ひとりではどうにもできなかったこと。


