光のもとでⅠ

 真顔で訊かれて、「え?」と思う。
 ぎゅってしてもいいですか、って訊かれた気がするけれど、ぎゅってするというのは、ぎゅっ――?
「っていうか、するけどねっ」
 次の瞬間にはガバ、と海斗くんに抱きしめられていた。
「えっ!? わわっ、海斗くんっ!?」
 こういうのは慣れていない。
 どうしたらいいものかとあたふたしていると、真横から海斗くんの声がダイレクトに聞こえた。
「翠葉、俺も――俺も変わらないのかもしれない」
 耳もとで聞こえた声が震えている気がした。
 それに気づいたら、慌てる気持ちが落ち着いた。
「ん?」と短く訊き返すと、
「友達を作るのは怖いよ。大切な存在を作るのは怖い。自分がそれを守る自信もないのに手に持つのは怖い。そういう意味なら、翠葉の言う『怖い』は理解できなくない」