百メートルほど坂を下ると、「藤宮学園高等部門入口」とかかれたプレートが設置された壁面が見えてくる。
 公道と学園敷地内の境界部分、私道に入ってすぐのところに普段はないものがたくさん設置されていた。
 簡易タイプの大きなテントが設営され、電源供給に使われるのか、それっぽいワゴン車やトラックが私道の脇に停められていた。
 この学園の紅葉祭は一日目と二日目で来場するお客様の客層が異なる。
 一日目は学園内の生徒であり、その家族や親族、そしてOB。
 何かしら学園と関わりのある人間しか入場できないのが一日目。
 二日目は私たちが一般客と呼ぶ人たち。
 いわゆる、外部のお客様が来場する。