すると、エントランスホールにあるエレベーターからツカサたちが出てきた。
「翠葉、はよっす!」
いつもよりテンション高めな海斗くんに挨拶を返す。
ツカサは顔を合わせるなり、「あれから眠れたの?」と訊いてくる。
「ツカサ、朝の挨拶は『おはよう』からだと思う」
こんな会話は何度もしていて、言っても無駄だとわかっていても繰り返してしまう。
でも、それはきっとお互い様。
「……目は赤くないしクマもない。ちゃんと眠れたわけね」
ツカサは私の反論を無視して観察から得られた情報を口にした。
こういう場で話が噛み合わないのはいつものこと。
いつか、ツカサと「おはよう」の挨拶から会話ができる日はくるのだろうか。
「昨日は電話切ってからすぐにお薬飲んで寝たもの」
「それは何より」
ツカサは先陣を切って歩きだす。
「翠葉、はよっす!」
いつもよりテンション高めな海斗くんに挨拶を返す。
ツカサは顔を合わせるなり、「あれから眠れたの?」と訊いてくる。
「ツカサ、朝の挨拶は『おはよう』からだと思う」
こんな会話は何度もしていて、言っても無駄だとわかっていても繰り返してしまう。
でも、それはきっとお互い様。
「……目は赤くないしクマもない。ちゃんと眠れたわけね」
ツカサは私の反論を無視して観察から得られた情報を口にした。
こういう場で話が噛み合わないのはいつものこと。
いつか、ツカサと「おはよう」の挨拶から会話ができる日はくるのだろうか。
「昨日は電話切ってからすぐにお薬飲んで寝たもの」
「それは何より」
ツカサは先陣を切って歩きだす。


