光のもとでⅠ

 そんなことを考えつつ翠の顔を見ると、苦虫を噛み潰したような表情をしていた。
 あぁ、ポカリスエットを飲めと言われていると勘違いしてるわけね。
 別に、糖分さえ含まれていればなんでも良かったんだけど……。
 勘違いなら勘違いしてるでもかまわない。
「二倍希釈以上は認めない」
 嫌がることに拍車をかけて追い討ちをかける俺は性格が悪いんだろうな。
 そして、それに「ハイ」と答えるこいつは間違いなく、律儀な御園生さんの妹だ。

 翠の部屋を見回すと、ベッドにはうさぎのぬいぐるみがあり、サイドテーブルには水が入っているであろうタンブラーとピルケース、目覚まし時計が置かれていた。
 ベッドの足元にあるデスクはきれいに整頓されており、使われていないことが見て取れた。