「まずは紹介かな。俺の部下の若槻唯。たぶん俺の次に使えるやつ」
そんな紹介をものともせず、「若槻唯です」と名刺を差し出された。
両手でそれを受け取ると、肩書きには第二秘書と書かれていた。
「あっ、秘書って肩書きにはなっていますが、基本この人の下僕です」
以上、とでもいうように補足する。
「御園生蒼樹です。今日は色々とお手数をおかけしてすみません」
言うと、ひどく驚いた顔をされた。
「……どうかしましたか?」
「……自分のほうが年下だと思いますよ?」
「……自分二十四だけど、そう変わらないんじゃないかな?」
少し砕けた口調にすると、
「自分二十ニなので……」
と、下手に出るように答えた。
「年が上とか下とか、あまり関係ないよ。社会的な経験値は若槻くんのほうが上だし。それに、今日俺は手伝ってもらう身だし」
言うと、秋斗先輩の方を向く。
「ねぇ、この人の爪の垢煎じて飲んだらどうです? 蔵元さんあたりすごく喜ぶと思いますけど」
「……若槻、やっぱ売り飛ばそうか?」
先輩は非常ににこやかな顔でそう言った。
「とりあえず、こんなところじゃなんなので、上がってください」
と、玄関の奥へと促した。
そんな紹介をものともせず、「若槻唯です」と名刺を差し出された。
両手でそれを受け取ると、肩書きには第二秘書と書かれていた。
「あっ、秘書って肩書きにはなっていますが、基本この人の下僕です」
以上、とでもいうように補足する。
「御園生蒼樹です。今日は色々とお手数をおかけしてすみません」
言うと、ひどく驚いた顔をされた。
「……どうかしましたか?」
「……自分のほうが年下だと思いますよ?」
「……自分二十四だけど、そう変わらないんじゃないかな?」
少し砕けた口調にすると、
「自分二十ニなので……」
と、下手に出るように答えた。
「年が上とか下とか、あまり関係ないよ。社会的な経験値は若槻くんのほうが上だし。それに、今日俺は手伝ってもらう身だし」
言うと、秋斗先輩の方を向く。
「ねぇ、この人の爪の垢煎じて飲んだらどうです? 蔵元さんあたりすごく喜ぶと思いますけど」
「……若槻、やっぱ売り飛ばそうか?」
先輩は非常ににこやかな顔でそう言った。
「とりあえず、こんなところじゃなんなので、上がってください」
と、玄関の奥へと促した。


