「あ、秋斗さん?」
『若槻、そこで何をしてる?』
 まぁ、これをいじれるのは俺と秋斗さんしかいないからね。
 俺に連絡をしてくるのは当たり前。
「ちょっとリィ絡みで学校に来てます。生徒会の仕事をゲストルームでできるようにするためにルート形成したいんですけどいいですか?」
『おまえ、俺から連絡が入ること見越してただろ……』
「えー? やだなー、そんなことないですよ」
 思い切り棒読みで、否定句を口にしながら肯定する。
 笑いを堪えながらそんな話をしていると、俺の近くにいた司っちが呆れてものが言えないとでもいうように、メガネ中央のブリッジ部分を中指と人差し指で押し上げた。