光のもとでⅠ

 昇先生の治療を入れるとしたら日曜日しかなかったっていうのもあるのかな。
 ……でも、月曜日に通院予約が入っていたはずだから――やっぱり、身体がもう限界だったんだ。
「スイハ、ひとりで抱えんな。つらかったらつらいで周りの人間に吐け。俺でもいいから」
 そんなふうに言う相馬先生を眺めつつ、俺も言葉を足す。
「そうそう、泣き言言っちゃいなよ。俺なんて毎日のように言ってるよ。秋斗さん、ほんっと人遣い粗いんだから。あ、それからオーナーもね」
「くっ、バカ二号は頭のつくりがいいみてぇだな? 説明だって一から十までしなくとも察することができんだろ? そういうやつが部下にいると楽なんだ」
 ケケケ、と先生が笑う。
「俺、何気に顔も頭もいいんですよねぇ……。それを買われちゃって困るのなんのって」
 本当のところ、俺はもとから頭がいいわけじゃない。