あんちゃんの視線は廊下の先に向けられていた。
「……あんちゃんにはない?」
たとえばさ、努力しているところを見せずに何かをやり遂げて褒めてもらいたいとか、そういうの、ないかな?
水鳥みたいに水面下では一生懸命足をバタつかせ、水上では澄ました顔してるっていうか……。
そんな苦労ものともしないよ、って顔をしていたい気分っていうのかな?
リィのそれとこれはだいぶ違うかもしれないけれど、俺はわかるよ。
自分を認めてもらいたくてがんばる、っていうの。
相手が友達だろうが親だろうが兄弟だろうが上司だろうが関係ない。
ただ、認めてもらいたいだけなんだ。
認めてもらえるだけの何かをしたいだけなんだ。
すごくひたむきに、ただそれだけを考えている。
「……あんちゃんにはない?」
たとえばさ、努力しているところを見せずに何かをやり遂げて褒めてもらいたいとか、そういうの、ないかな?
水鳥みたいに水面下では一生懸命足をバタつかせ、水上では澄ました顔してるっていうか……。
そんな苦労ものともしないよ、って顔をしていたい気分っていうのかな?
リィのそれとこれはだいぶ違うかもしれないけれど、俺はわかるよ。
自分を認めてもらいたくてがんばる、っていうの。
相手が友達だろうが親だろうが兄弟だろうが上司だろうが関係ない。
ただ、認めてもらいたいだけなんだ。
認めてもらえるだけの何かをしたいだけなんだ。
すごくひたむきに、ただそれだけを考えている。