光のもとでⅠ

 リィが何かを掴むまでが期限なんて言ったって、しょせん数日しか待てる時間はなかったんだ。
 滋養強壮剤を毎日飲んだところで、リィの身体がもつわけがない。
 玄関でそんな会話をしていると、背後でガチャリ、と音を立ててドアが開いた。
「げっ――」
 機嫌の悪い人代表、湊さん……。
「人の顔見て、げっ、って何よ……」
「……スミマセン」
「これ」
 胸元に押し付けられたのは車のキーだった。
「七時半には学園祭の準備終わるから、迎えにいってこい」
 ……行ってこい、ときたもんだ。
「不服でも?」
 極悪極まりない笑顔を向けられる。