光のもとでⅠ

「どうしてって訊かないの?」
「訊いてほしいの?」
 俺は別に君に嫌われていようと痛くも痒くもないからね。
 あえて訊く必要はないんだけど……。
 そんな気配を察したのか、
「話したいから話すわ」
 と、自分から話し始めた。
「秋斗先生は信用できるけど、私の醜い部分を全部晒してしまった人だから嫌い。私の汚点なの」
 なるほど。
 同級生でも大人でもなく汚点だったとは……。
 これは人生初めての扱いかもしれない。
 でもね、茜ちゃん……猿はそういうのも知りたいと思っているんじゃないかな?