この子はこれから横になって休まなくちゃいけないわけだけど、こんなにも興奮した状態で眠れはしないだろう。
 眠れなくても横になっていることが約束のはずなんだけど……。
 目の前で嬉しそうに笑い、はしゃぐ彼女を見て苦笑しそうになる。
「でも、起案書なんて作ったことないから、ほかの人が作ったものを参考にしなくちゃ……」
「その手のフォーマットなら俺が用意しておいてあげるから、少しお茶を飲んで寝たらどうかな?」
 彼女は「お茶?」と首を傾げる。
「そんなに興奮していたら眠れないでしょ?」
 その言葉にカッと頬を染め、
「わっ、寝ます寝ますっっっ。ちゃんと休まないと起案書作らせてもらえないんですっ」
 慌ててソファに横になり、羽毛布団を頭からかぶった。