光のもとでⅠ

「休憩が終わったら起案書を作らせてもらえることになったんです! 初めてなんですよ。いつも計算ばかりだったけど、初めて起案書作らせてもらえるんですっ!」
 これで毎日四時過ぎに飲むあの薬を取り上げることができるだろうか……。
 そんなことが頭をよぎる。
 そして、それはどんな形で誰がやるのだろうか、というところに思考が向く。
 たったひとつの起案書は、彼女の自信につながるのだろうか。それは次なる欲にはつながらないのか。
「これを飲んでいればなんでもできる」「飲むのをやめたらまた何もできなくなった」――そう、負の感情の引き金になりはしないのか……。
 色々な思いを頭にめぐらせつつ、
「良かったね」
 休憩に来たはずなのに、嬉しくてずっと話していそうな彼女。