光のもとでⅠ

「いい加減吐いて楽になれ」
 空太の背中を軽く叩く佐野はオチ専の刑事のようだ。
「空太、空太だけで翠葉のフォローができると思う?」
 諭し聞かせるように桃華が言う。
 それに続く言葉は肝まで冷えそうな一言だった。
「そんなことができると思う傲慢な人間はひとりだけで十分なのよね……」
 すげぇ怖えぇ……。
 しかも、その傲慢な人間って間違いなく司のことだろ?
 空太は観念したようにその場にしゃがみこんだ。
「俺はさ、今回のことを知りたくて知ったわけでも、その場に居合わせて知ったわけでもないんだ。翠葉ちゃんも藤宮先輩も、まさかあそこで誰かが聞いているなんて思わずに会話していたわけで、そんな会話の内容を俺が人に言っていいわけないじゃん」
 なんとなく状況がわかった気がする。