円形ステージとスクエアステージをつなぐ花道の両脇には和太鼓部の太鼓の配置が済んでいる。
 和太鼓はAチーム、Bチームに分かれており、いくつかの演舞を交代でするのだとか。
 一番最後の演舞だけは、円形ステージとスクエアステージをつなぐ花道に篠笛と吹く人と銅拍子(どうびょうし)奏者が立ち、演奏や掛け声で指揮を取り、Aチーム、Bチーム合同の演舞になると聞いている。
 スクエアステージの周りでは、華道部が朝からずっと紅葉(もみじ)などの大きな素材を使った作品をいけていた。
 その中に生徒ではない人が三人いて、いけばなの指導にあたっていることから外部講師であることがうかがえる。
 ほかにももうひとり、私の知っている人がいた。
 空太くんと高崎さんのお姉さん、里実さんだ。
「ごめんっ! その器の顔はこっちなの」
 と、運び込まれた器の向きなどを生徒に指示している。