「……ものすごく不快だわ。律儀にも程があるでしょう? ……そんな律儀バカにひとつ――今あなたがやってる仕事は私にはこなせない。だから余計に悔しいと思うし腹が立つ。でも、私も諦めないから。成績であなたの上に出ることも、会計職に就くことも。……生徒会役員の中途補充は基本ないの。でも、会計だけは別。人員が不足すれば会計だけは必ず補充される。だから、私も諦めない」
 そう言うと、香月さんは来た階段を上がっていった。