光のもとでⅠ

「ごめん、その話をするのはもう少しあとでもいい? 今日中には話すから」
 そう言うと、それ以上問い詰められることはなかった。
 私はいつだってこの優しさに救われている。
 本当なら昨日だって飛鳥ちゃんにそう話せば良かったんだよね。
 私、どれだけ頭回ってなかったのかな。

 昼休みになるとすぐに香月さんに会いに行くことにした。
 悩んでいたのはお弁当を食べてから行くべきか、お昼休みなったらすぐに行くべきか。
 私がG組に着く頃には、香月さんはお弁当を食べ始めているかもしれないし、もしかしたら学食に行く途中で廊下で会うことになるかもしれない。
 それでもあとより前を選んだのは、昼食後の時間を紅葉祭の準備にあてるかもしれないし、G組の五時間目が体育や教室移動のある授業だと迷惑をかけてしまいそうだから。