ほかになんの違いがあるかな、と考えていたら、
「リィ、どうかした?」
「え、あ……なんでもないよ」
 不意に声をかけられたこともあり、ジャガイモを噛まずに飲み込んでしまった。
「翠葉、水」
 すかさず蒼兄にグラスを差し出され水を飲む。
 固形物が食道を通って胃に到達したのがわかる。
 これ……ちゃんと消化してもらえるのかな。
「何をそんなに焦ったんだか」
 笑う唯兄を横目に見て思う。
 もしかしたら唯兄は私が何を考えていたのかわかっていて声をかけたんじゃ……。
「ほら、ご飯食べるときに考え事は厳禁よ? あ、レシピに関することならいいけどね? ほかは作ってくれた人に感謝して美味しいって思いながら食べなさい」