七時半前に起こされて、リビングへ行ったら夕飯の用意が整っていた。
 カジキマグロの照り焼き、ほうれん草のお浸しとアサリのお味噌汁、蒸かしただけの味付けがされていないカボチャとオーソドックスな肉じゃが。
 みんなのお皿よりもひと回り小さな小鉢に少しずつそれらが取り分けられていた。
「ほら、冷めないうちに食べましょう」
 お母さんに声をかけられ、自分の定位置に座る。
 今日は唯兄が私の左側に座った。
 そこは、ツカサがいたらツカサが座る場所。
 そこに人がいるだけでなんだかほっとする。
 でも、ツカサなら正座だな。
 唯兄はあぐら。