「あとはラヴィでも抱いて寝ちゃいな。七時少し回ったら起こすから」
「唯兄……ありがとう」
「うん。なんだったら寝付くまでここにいるけど? 手、つなぐと安心するんでしょ?」
 唯兄はにこりと笑って手をつないでくれた。
「じゃ、少しだけ……」
 この手も違うな……。
 大好きな唯兄の手だけど、ツカサの手とも秋斗さんの手とも違う。
 蒼兄やお父さん、お母さんと同じ家族の手だ――。