光のもとでⅠ

 朝陽先輩は指を立て、
「ノンノン。『準規約は現行規約と同列に扱われる』って言ったでしょ? その時点で『特別』からは除外されるんだ」
 ずいぶんな力技に思えてならない。
「納得してなさそうだね? 理解したけど納得できない。そんな感じかな?」
 コクリと頷く。
「ま、生徒会規約なんて読んでる人間のほうが少ないんだろうけれど、しっかり読めば意外と抜け道が隠れていたりするんだよね。この規約の存在を知っていたのは、司と会長、茜先輩、桃ちゃん、俺くらい。ほかの人間は生徒会規約すら理解せずに生徒会役員をやっているのか、って司の不興を買って、翌日に規約を暗唱できなかった人間は仕事増量とか言い出して大変だったよ」
 ツカサらしすぎて何も言えない。
 そんな話を聞いていたら駐車場に着いてしまった。